ギリシャの財政問題
1980年代以降、左派と右派が政権交代を繰り返す中で、両派が国民の支持を得るため、
年金・社会保障を充実させ、支持者を公務員に積極採用し、公共部門が肥大化となったのが大きな要因だろう。
また、2001年のユ-ロ参加により、低金利で国債を発行して資金を調達…放漫財政に拍車がかかったと時事通信で述べられている。
日本貿易振興機構の課長は、一般的には、国民が借金のツケを払うが、EUの相互扶助的支援があり、
外部依存が高まったと指摘する。つまり、ギリシャの債務危機は、税収不足が主因と考えられる。
ギリシャの財政問題の発端は、2009年10月のギリシャ政権交代を問題視している時事報道が多い。
旧政権による財政赤字の過小粉飾が発覚。金融危機にも拘わらず2008年以降もプラス成長を保っていた。しかし、
政権交代後、現政権は前政権が財政赤字を過小評価していたとして、2008年財政赤字額を7.75%引き上げ、
翌年財政赤字も12.7%の見込みであることを表明した。
ユ-ロ導入の条件が財政赤字3%となっているため、EU連合加盟国からの脱退も一部の報道が書き立てた。
経済状況
IMFの統計では、2000年頃から今までに至るまで、ギリシャのGDP長率はずっと伸びを見せていた為、
突然の財政破綻発言は、国民にとっては、衝撃であった。
ギリシャは観光国である。しかし、ユ-ロ導入でインフレが起こり、地中海リゾ-トならトルコが安いと大半の観光客がトルコに流れた。
ギリシャの財政収入は観光が約70%を占めるが、2011年5月に起こったアテネの大規模デモで減少傾向…ストに参加した公務員は
「政府の人件費削減で給料が50%カットされる。これでは、生活できない」と不安を訴えていた。
ある者は、ギリシャ債務危機が世界的な経済問題となっていることに「わが国に責任を押しつけるのは間違い。
緊縮策をやらなかったからといって、危機が広がるとは思えない」と他人事のような意見もあった。
緊縮財政法成立
2011年6月、債務危機が続くギリシャでは、今後5年間の緊縮財政政策を行うための法案が国会で成立した。
これを受けてEU(欧州連合)と※1IMF(国際通貨基金)は、ギリシャに対する第5弾の融資を承認。
これにより、※2デフォルト(債務不履行)はとりあえず回避された。
※1IMF(国際通貨基金)=国際通貨制度の安定維持を目的とする国連の機関
※2デフォルト(債務不履行)=本来履行されるべき債務が履行されなくなること。
例:国、政府、企業など債権の発行体が利払い(利息の支払い)や元本の償還(金銭債務の弁済)を行えない状態に陥ること。
当面のデフォルトは回避されたものの、欧州共通通貨であるユ-ロを導入しているギリシャでは、
通貨安による輸出産業振興策をとることができない。緊縮財政がさらに経済の足を引っ張る悪循環へと陥っている。
債務危機の進行を食い止め、ギリシャを回復されるには、ユ-ロ圏からの離脱させるべきだ、と一部の声もある。
しかし、ユ-ロ圏からの離脱させて新通貨にしても元の債務は、ユ-ロ額である。債務返済するユ-ロ通貨が膨大に高くなり、
新通貨が通貨安となる可能性もあり、「一概に離脱が適切とは言えない」と判断する。(SCG GROUP社)
パパデモス首相は11日、議会(一院制、定数300)解散と5月6日投票の総選挙を表明。
パプリアス大統領は議会解散の大統領令に署名、前倒し選挙が決定した。
債務危機の震源地となった同国の財政再建路線が新政権に引き継がれるかどうかが問われる。(ジュネ-ブ時事通信)
総選挙は2009年10月以来約2年半ぶり。
昨年11月に与野党大連立で発足したパパデモス政権は、欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)などによる
第2次支援の実現まで政権を担当することで合意。総額1300億ユ-ロの支援が3月に決まり、解散時期を探っていた。
過去、不況(経済の墜落)になる要因には、財政緊縮化措置・消費税引き上げ・特別減税の廃止・医療費の引き上げ・
不良債権問題・銀行の貸し渋りなどが消費不況の真因となった。
財政緊縮路線を金融安定化に向けた経済構造改革と併用しながら新しい企業、
新しい雇用を創出する方向に転換する経済回復戦略策も考えるべきである。(SCG GROUP社)
2012年3月29日(木)
総選挙を控え反政権ム-ドが高まるギリシャ国。緊縮財政推進に黄信号
【アテネ】欧州連合(EU)と厳しい第2次救済条件で合意。
ギリシャは今、総選挙を控えて政治的に分裂しており、ユ-ロ圏に留まるために必要な経済的犠牲を
払えなくなる危険性が増している。
4月〜5月に実施が見込まれる総選挙は、EUおよび国際通貨基金(IMF)からの援助を得るために必要な
緊縮財政を受け入れた今の政治家に対する国民の反乱といった様相を呈(てい=示すこと。)してきている。
ますます多くのギリシャ国民は、いま主流を行く政治家らを、ギリシャを負債の落とし穴に陥れ、
そこから這い出そうとする間に同国を貧困に導くものとしてとらえている。
その結果、欧州諸国に対して今夏までに再度歳出を削減することを約束した
ギリシャの主要政党は国民の支持を得るのに苦しんでいる。(時事通信)
最近の世論調査によると、有権者の半数はソビエト式の共産党や移民排斥主義のネオナチといった
過激な反体制グル-プに投票すると答えている。
そうなればたとえ現政権政党が権力にしがみついていたとしても政情不安を招き、
ひいては支援の条件として求められている大規模な歳出カットと財政再建に取り組む能力を揺るがしかねないことになる。(時事通信)
あるドイツ語教師は「ほとんどの人は連立与党にはもう政権を任せられないと思っている」と指摘する。
新民主主義党の支持者だった同教師はもう同党には投票しないという。
また彼のドイツ語クラスは「かつてないほど盛況」だという。
「多くの人がドイツへ移住したいと考えており、言葉を学習している」からだ。
経済崩壊の兆候は、反政府運動の傷跡が残るアテネ中心部により明確に現れている。
閉められた店の前で毛布にくるまるホ-ムレスの数が増えている。
暴徒に焼かれた建物からは炭の匂いが漂う。
かつては賑わっていた大通りの壊れた大理石のファザ-ドは「貸家」のサインで飾られ、乗客を待つタクシ-が長い列を作る。(時事通信)
2012.04.09 (CNN)
緊縮財政のギリシャで自殺者が急増、抗議の焼身も
銀行に面会を拒まれた男性Aさん(55歳)は、絶望と怒りに身を任せるほかなかったという。
事業が破綻(はたん)して、当時の所持金はわずか10ユーロ。
昨年9月、その金でガソリンを買い、ギリシャ北部テッサロニキの銀行前で焼身自殺を図った。
3児の父親でもあるBさんは、銀行に融資を撤回されて苦境に陥り、「生きている価値はないと思った。
自由なギリシャ人でいる権利を失った」と振り返る。幸い、警察に助けられて病院で生死の境をさまよった末に回復したが、
債務危機が悪化する中、このニュースは大きな注目を集めた。(CNN時事通信)
欧州連合(EU)統計局によれば、ギリシャの昨年の失業者は5人に1人の割合に達し、
年金や給与のカットにあえぐ人も増加。
緊縮策に対する抗議デモが続く首都アテネでは、4日にも77歳のC男性が抗議の遺書を残して、
銃で頭部を撃って自殺した。
当局の統計によれば、同国の2011年1〜5月の自殺者は、前年同期に比べて約40%急増した。
自殺防止ヘルプラインを運営する非政府組織には、1日あたり100件あまりの相談が寄せられ、
4人中3人が経済問題で悩んでいるという。
景気後退に陥る前の相談件数は1日10件足らずだった。
ギリシャの社会的枠組みが、ひずみを生み出す原因となっている。
社会の病的な状況の表れの一つが自殺だと同組織の関係者は言う。
同国は3月にまとまった第2次支援策の条件として、一連の緊縮策とさらなる改革の実行を表明。
新税の導入や失業率上昇、給与や年金カットの影響は多くの市民に及ぶ。
自殺した男性の追悼に集まった男性は、「自殺者は今後さらに増えるだろう」と語った。(CNN時事通信)
5月20日(日)
主要国首脳会議サミット閉幕
オバマ米大統領は19日夕、サミット閉幕を受けて議長声明を発表。
ギリシャににユーロ残留促す=北朝鮮核実験阻止で連携―首脳宣言、サミット閉幕。
米ワシントン近郊キャンプデービッドで開催された主要国首脳会議(サミット)は、
19日夕(日本時間20日朝)、首脳宣言を採択し、2日間の日程を終えて閉幕した。
首脳宣言は欧州債務危機の克服に向け、主要8カ国(G8)首脳が経済成長と財政健全化を両立させる方針で一致したことを明記。
世界経済の安定と回復には「強くまとまりのあるユーロ圏が重要」として、政局混迷に揺れるギリシャにユーロ残留を促した。【ワシントン時事通信】
G8首脳宣言が経済問題で、メンバー国以外の個別の国名を挙げて行動を促すのは異例。
来月17日投開票の再選挙の結果次第で、ギリシャがユーロから離脱しかねない状況への強い懸念が背景にあるとみられる。
宣言は経済成長に力点を置いた政策の必要性を強調する一方、欧州による危機対応については
「財政健全化の履行に対する確固とした約束を維持しつつ、成長をいかに生み出すかについての議論を歓迎する」とした。
日本国首相(野田佳彦首相)は2日目の討議で、欧州危機に関し、
国際通貨基金(IMF)の融資基盤強化へ600億ドルを拠出する日本の貢献策を説明。
「ユーロ圏でしっかり取り組んでほしいが、傍観者ではいられない」と述べ、積極関与する姿勢を表明。
どこの国も政治的不信感が、欧州債務危機の克服に向け、
主要8カ国(G8)首脳が首脳宣言をしても発言力の弱さが、
混迷したギリシャ政府には、抑止までに繋がらない背景がある。(SCG GROUP社)
総選挙
総選挙は、2009年にギリシャが債務危機に陥って以来初めて、国民が自分たちの統治者を選ぶ機会となる。
次期政権の任務はEUとIMFからの融資1380億ユ-ロ(約15兆3000億円)を確保することだ。
政府報道官は3月26日、ギリシャ総選挙は4月29日か※15月6日、もしくは5月13日に実施されると述べた。
※15月6日投開票され、大連立で財政再建を進めてきた2大政党が惨敗し、
わずかながら過半数に届かないことが確実になった。
緊縮策への国民の抵抗は強く、債務返済の拒否を訴えた左派政党が第2党に躍進。
複数の世論調査によると、2009年の選挙で全投票数の75%程度を獲得していた連立政権の支持率は
今や35〜40%に落ち込んだ。ギリシャ人労働者の5人に1人以上は失業中で、そのうちの半数は25歳未満。
ホ-ムレス、自己破産、犯罪、自殺、不健康による死亡率がいずれも上昇している。
教育を受けた若者はいま、荷物をまとめている。
クレタ島の中心地イラクリオンでは反緊縮財政を訴えるデモ参加者と警官が衝突、同様の事件が国中で報告され、
アテネでは政府高官らにデモ隊を近づけないよう、数千人もの警官が町の中心を封鎖した。
国民の支持率低下にもかかわらず、NDとPasokが団結すれば再び次の政権を担う可能性があるとする楽観的な見方もある。
ギリシャの選挙システムでは最大政党であるNDの可能性が高く全体で300議席のうち50のボ-ナス議席が与えられるからだ。
しかし両政党の敵対関係と、過半数ぎりぎりの状況が予想されるなかでは、連立政権が不安定になり、
党内造反の影響を受けやすくなる。
ひいては国民の支持を得られずに、過激な反対運動に直面する事態になりかねない。
ギリシャは、緊縮財政を実行できる自信を欠いているにもかかわらず新支援策が決まっても、
@60%以上の国民がギリシャは破産に向かっているとみている。
A現実的な代替案もない。
B国民の70%以上がユ-ロ圏に留まっていたいと考えている。
多くのエコノミストや政治アナリストらはユ-ロ離脱の可能性は低いとみている。仮にギリシャが離脱すれば、
ポルトガルやスペイン、イタリアといった潜在的にリスクがあると考えられている国から資金逃避が起こりかねず、
欧州全域の金融パニックにつながる可能性がある。
ドイツ帝国主義の表れだとして支援策を拒絶する、過激な緊縮財政反対論者でさえ、
代替案の提示ができないでいる。(資料:ウォ-ル・ストリ-ト・ジャ-ナルより)
国債格付け
5月18日(金)
ギリシャをCCCに格下げ=ユーロ離脱懸念
格付け大手フイッチ・レーティングスは17日、ギリシャの長期発行体格付けを「Bマイナス」からデフォルト
(債務不履行)の可能性があるとされる「CCC(トリプルC)」に1段階引き下げたと発表した。
総選挙で緊縮財政策への反対派が躍進したことや、その後の連立政権の樹立失敗で、
同国がユーロ圏から離脱する可能性が高まっていることが理由。
フイッチは、6月の同国再選挙の結果、欧州連合(EU)などが求める緊縮財政路線を維持する政権が誕生しなかった場合、
「ギリシャがユーロ圏から離脱する可能性があり、その結果、広範なデフォルトが起きる恐れがある」と指摘した。【ニューヨーク時事通信】
国の収入は、主に国民や企業から徴収する税金と国債発行による資金調達の2つである。
国の借金とされる国債に対しては、発行体である国の財政状況や債務履行能力、事業環境、経済状況などをもとに、
民間の格付会社がランク分けしている。
通常、国債は、外国通貨建てで発行され、外国政府や外資系金融機関、投資家に購入されるのが一般的。
そのため、格付けは、国債の価格や為替変動に直結し、その国の重要な経済指標に1つとなっている。
最近の動向では、格付会社が、オバマ政権の財政健全化策を不十分としてアメリカを「AAA」から「AA+」に格下げした。
国債格付の定義
国債を発行する国や地域の政府に対して格付けを行っている。
評価基準は、債務を期日どおりに償還する能力と意思があるかどうかであり、
客観的で信頼性のある評価を行うために、政治体制の安定や経済成長の見通し、財政、金融の柔軟性などの評価項目を公表するもの。
国債格付の等級(抜粋)
B± 現時点では、債務を履行する能力を有しているが「BB」に格付けされた発行体よりも脆弱(ぜいじゃく=もろくて弱い)である。
事業環境や財務状況、または、経済状況が悪化した場合には、債務を履行する能力や意思が損なわれやすい。
CC 債務者は、現時点で非常に脆弱である。
2011年ギリシャ国債「CC」融資を受けても利率下がらず。
ユ-ロ通貨を導入しているEU諸国は、危険的な財政悪化に陥っているギリシャの債務不履行回避を目的に、
ギリシャに対し、段階的に融資を行っているが国債利回りは上昇を続けている。
SD/D現時点で債務は不払いとなっている。
支払猶予期間中であっても、期間中に支払いが行われないと、スタンダ-ド&プア-ズが判断した場合には、「D」が用いられる。
また、倒産手続きの申請などが行われ、当該債務の支払いが危ぶまれる場合も用いられるランクである。(data:スタンダ-ド&プア-ズ社)
単に国債格付けランクを良評価するには、債務を減らし経済成長をするしかない。
現況のギリシャ国国債発行額は、不況時には、余っているお金が多く税収入が少ないので国債発行額が多くなる。
原油価格が高騰・軍事費用が大幅に増加したなど、経済を圧迫している敵の姿(原因)が明白であれば消費者も政府も省エネに取り組み、
また、軍事費用を縮減さえすれば打開できるのだが、ギリシャ不況は、性質が基本的に異なる。
ドイツを筆頭にEU圏においての先進資源や商業経済への改革や転換が進められていなかった、つまり、
2004年経済変革期に、経済効果のある2度目の需要期(アテネオリンピック開催)に内部構造改革しなかったことが
時代に乗り遅れた要因を持つ可能性を示す。
現段階の調査範囲(〜国際格付け調査までの範囲)においてSCG GROUP社は不況要因を分析する。(SCG GROUP社)
軍事費
2012年4月13日午前7時39分
韓国国防省は、北朝鮮が「人工衛星打ち上げ」名目で事実上の長距離弾道ミサイルを、
同国北西部・東倉里(トンチャンリ)の西海(ソヘ)衛星発射場から発射したと発表した。
防衛相は記者会見し「7時40分ごろ、北朝鮮からなんらかの飛翔(ひしょう)体が発射されたとの情報を得ている。
飛翔体は1分以上飛行し、洋上に落下した模様だ。わが国の領域への影響は一切ない」と述べた。
米メディアは「失敗した」との当局者の見方を報道している。
世界の軍事費は2009年、約1兆5,000億$ 世界総費用比では、約3.4%である。
これは、対テロ戦争の長期化、中国の軍事増強、他国の内戦によるものである。
最も多い国は米国6,600億$であるが、現在、米国は国防費を大幅に削減している状況である。
では、ギリシャの軍事費はどうだろう。近隣国のイギリスと比較してみる。
イギリス軍事費 約600億$ 兵器の輸出 9.9億$
兵器の輸入 5.0億$
ギリシャ軍事費 約100億$ 兵器の輸出 460万$ 兵器の輸入 9.9億$
兵器の輸出は数字で見る限り少ないが、輸入に関しては、他国と比べて多い事が見受けられる。
今後については、軍事費削減や輸出促進などを財政再建策を打ち出すことが、
国としての緊縮財政と債務への返済へと繋がるだろう。しかし、EU圏との貿易取引背景もあり、
最小限度の軍事費削減となることが現実的な意見である。(SCG GROUP社)
要因については、以下のとおりである。
ギリシャの軍事費が対国内総生産(GDP)比で過去10年に欧州連合(EU)加盟国最大となった理由は、
トルコ軍の脅威だった。しかし、両国間の緊張は緩和し、財政赤字削減を迫られているギリシャのパパンドレウ首相には
軍事費を節減できる道が開かれた。
2007年、ギリシャ国防費45億ユ-ロ(約5200億円)規模に上り、国家予算の5%、国内総生産の2%弱を占める。
ギリシャはトルコとの関係改善を通じて、軍事費削減や輸出促進などを財政再建策の柱にする考えは、
2012年、新政権年以降にも続けてほしい。(米国:ブル-ムバ-グ記事より)
軍事以外の輸出で利益を上げることは、有価資金が入ってくるが、
国債残高の債務資金としての方向性に向くのは難しい。
少しは、国債残高が減少される向きはあるが、輸出で儲けたお金が余剰金(余ったお金)として
増加することになりかねないので、輸出主導での経済成長には、慎重を要する。
現状を踏まえると国債残高やEU機関からの債務返済を減らすためには、
軍事費削減は、微々たる数値であり、内外需連動する経済成長で国債資金を売ってその使える資金を高度な技術機械・
ス-パ-コンピュ-タを輸入するための資金に充てれば、長期的展望のある経済成長の見込みはあると判断する。(SCG GROUP社)
現況は、EUの救済支援などに頼らざるおえない状況であり、国外輸入も輸出もできず、
緊縮財政を推し進める構造改革期であり、国債残高も使えない状態が続いているが、
ギリシャ国の柱となる商品を世界に売り込む
(1)内需の構造改革
(2)戦略系外需経済成長戦略
が今の現状を脱却する唯一の戦略である。(SCG GROUP社戦略は、最終ペ-ジにて発表)
内需
中国政府は、リ-マンショックを内需でカバ-した。
中国政府は、貿易取引の減少を補う方策の一つとして、主に農村部をタ-ゲットに内需の拡大に乗り出した。
家電購入金額の一部を政府が補助し、オ-ト三輪から軽トラックへの買い換えを促した。
2009年の経済成長率が前年からさほど落ち込まなかったのは、内需でカバ-したからだ。
2009年貿易収支
黒字 1位 中国 +2,495億$ 赤字 1位 アメリカ −5,036億$
2位 ドイツ +1,883億$
3位 ロシア +1,116億$
6位 ギリシャ ? 428億$(世界地図資料より)
しかし、ギリシャ全体が財政難であり、家電購入金額の一部を政府が補助しても貧困格差のあるギリシャでは、
富裕家庭には必要性がない、また、貧困家庭では世帯主が失業し、補助しても購入できない事情もあり、
家電補助金制度では、内需のカバ-は見込めないと判断する。
中国国家統計局が13日発表した2012年第1四半期(1〜3月)の国内総生産(GDP)は物価変動の影響を除いた実質で
前年同期比8.1%増と、5期連続で鈍化し、伸び率は約3年ぶりの低水準となった。
前期比では1.8%増。不動産バブル対策を受けた住宅市場の冷え込みや公共投資の縮小、欧州債務危機などが内外需の足を引っ張り、
景気減速傾向が一段と強まった。ただ、今年の政府経済成長目標の7.5%は上回った。【北京時事】
医療
世界保健機関(WHO)の調査によると、人口1万人あたりの医師数は、
1位 キュ-バ 64人 2位 ギリシャ 60.4人である。
財政危機に陥っているギリシャでは、緊縮財政政策で焼く156億ユ-ロの支出削減を実現するため、
医療費をはじめとするコストカットに着手している。
医師数の削減という選択が一般的かも知れないが、キュ-バ国のように医師数の多さを生かして
「家庭医の制度」の設置で救急車出動の減少も考えられる。また、財政赤字削減のため、
安価な「ジェネリック医薬品の使用」を義務としているスペインを参考にしてもいいのではないか?(SCG GROUP社)
雇用問題もあり、若年層の失業も多いギリシャでは、緊縮財政のひとつである人員削減ばかりでは、経済格差も広まり、
この経済危機を打開できない事もある。
ギリシャ国として、どちらが最適か判断することが望ましい。(SCG GROUP社)
総人口
ギリシャ国の総人口は、約1,100万人。労働人口は約410万人。公務員は約110万人いる。
3人に1人が公務員という計算になる。
経済危機において失業率の激増やGDP成長率の減少効果は一時的にあったが、
財政悪化の要因にもなってしまったのである。
年金制度問題や公的部門の民営化問題の遅れ等の社会制度の問題あると指摘する経済専門家もいる。
富裕層の脱税も指摘された。
年金の不正受給も元公務員遺族。
定年退職後の年金はそれまでの給与の96%を受け取れ、さらに年金にボ-ナスが付く。
支払う税金額の3分の1しか納税せず、3分の1は賄賂に使用、
残り3分の1は富裕層の手元に残ると言う脱税連鎖が貧困層にお金が循環しない社会が益々貧富の格差社会を作り上げていった。
公務員以外でもアバウト過ぎる現象が起きていた。
小売店やタクシ-運転所はレシ-トを発行しない。
脱税が当然だから、納税額も目減りしているのが当たり前。
付加価値のある消費税もあるが、存在しない。
さらにチップの習慣がある国であるから社会制度自体が不安定である。
話を元に戻すが、つまり、富裕層は税金を払っていないという現実が表面化した。また、
税収以上の支出のため、公務員給料や福祉金を国債で賄ってきたと調査で判明した。
他の国も安定した公務員に就職したいという学生が多い。
その定義「公務員は安定している。」と言う挙げ句の果てが、
財政危機の国になる事を国際社会では教えてくれない。(SCG GROUP社)
国家的背景
当時、EU加盟国がギリシャを支援、賛同する中、ドイツだけが賛同しなかった事もあり、ギリシャ国債は暴落…
支援要請へと追い込まれた。倹約国ドイツ、浪費国ギリシャの文化的違いが浮き彫りとなった。
「島を売ってでも借金を返済すべき」というドイツの政治家。
「ギリシャが去らないなら、ドイツが去る」とユ-ロ圏を脱退要求した複数のドイツの大学教授等が英国新聞社に投稿した。
一方、ギリシャ国アテネ市長は、第二次世界大戦時のドイツによる罪業を指摘した。
未だに戦争保障が行われていないという主張である。
ギリシャとドイツのつば競り合い…財政危機は政治問題に発展した。
「欧州の団結はギリシャの財政危機によって揺らぎ、
国益争いの中で欧州は解体されようとしている通貨同盟がユ-ロ圏存続としていたことが、
政治的信頼と相互支援体制が根本から崩壊しつつある。そして一連の出来事によって
ユ-ロ圏の指導者の無能さが浮き彫りになった」と英国フィナンシャル・タイムズ紙副編集長が指摘している。
ギリシャ中央銀行総裁の見解「ギリシャはユ-ロ圏内にとどまるべきだ」と主張。
ギリシャが抱えている財政赤字を中心とする様々な問題解決は、
ユ-ロ圏内にとどまっているほうが容易だと結論づけた。つまり、ユ-ロ圏から離脱しても、
その通貨の下落が輸入物価上昇を通じてインフレに繋がり、公的債務の返済コストを増やすことになるだろう。
と総裁は警告した。
ギリシャの債務はユ-ロ建てのままである。
しかもユ-ロと新たに導入された通貨の為替相場はユ-ロ高に動いていく可能性は高い。
したがって、総裁の主張しているように、ギリシャ政府や企業にとって、
債務返済負担は重くなる公算が大きいと述べられている。
ドイツが金利政策を採ればEUメンバ-国はドイツに従う。
ギリシャ国債を見捨ててもドイツ国益はプラスであると試算していた。
一方でギリシャ国債の保有は、ドイツも多い。
ギリシャに対する最大の銀行債権国はフランスである。ギリシャ国が徐々に衰退していけば、
ドイツもフランスも支援か?離れるか?のXdayの日が来るだろう。
ギリシャはEUやIMFから融資する条件として緊縮財政を求められ、増税・公務員給与削減を行った。
緊縮財政の内容
1. 消費税23% 2.年金3割カット 3.公務員給与の削減
しかし、緊縮財政の結果、予想よりも税収が下がったため、
財政の立て直しは進んでいないの今日までに至っている。
経済状況
日本の経済企画庁「経済白書」分析で二つの次元に区別してみた。
短期循環的 長期構造的
国内要因 a c
海外要因 b d
a bは、景気変動局面の需給ギャップによる一時的な物価への下方圧力であり、輸入コストの低下が要因である。
いずれも、デフレスパイラルのようなものではなく、短期的な循環的要因に基づく一時的な低価格現象である。
cは、国内構造的要因による、長期的物価の下方圧力であり、価格破壊現象など流通業によるコスト削減や効率的経営、
あるいは、生産過程の合理化に伴うもので、供給側からの物価の引き下げ圧力によるものである。
dは、海外の構造的要因によるものと見られ、世界的な大競争、アジア諸国の競争力の増大に伴う新たな産業構造調整圧力が加わった事や、
EU圏であれば、産業構造や化石エネルギーから自然エネルギーへの環境への産業構造調整圧力が加わったが転換できず、
物価低下傾向に陥った事が、原因であると判断する。
EU圏の先進経済成長トップであるドイツ・イギリス・フランスなどは、
他のEU国を同じ経済レベルに引き上げる措置を講じた結果、需要のギャップが生じ、
実は、
構造的かつ長期的な構造改革をしていなかった。
一時的・循環的と分析した結果、
スピード感のある先進都市型経済成長レベルについていけない環境下であった事が、
EU連合国の決定的な誤りであったと考えられ、長期構造的による調整が必要と判断する。つまり、
国の財政革新はもちろんのこと、経営・業務・生活に至るまでの
「安定化」要因となる革新・改革が不可欠と言う事になる。(SCG GROUP社)
IMFの統計では、2000年頃から今までに至るまでギリシャのGDP長率はずっと伸びを見せていた為、
突然の財政破綻発言は、国民にとっては、衝撃であった。
ギリシャの財政収入は観光が約70%を占めるが、
2011年5月に起こったアテネの大規模デモで減少傾向…観光客はトルコに流れていった。
ギリシャの財政収入は観光が約70%を占めるが、2011年5月に起こったアテネの大規模デモで減少傾向...
ストに参加した公務員は「政府の人件費削減で給料が50%カットされる。
これでは、生活できない」と不安を訴えていた。
ある者は、ギリシャ債務危機が世界的な経済問題となっていることに「わが国に責任を押しつけるのは間違い。
緊縮策をやらなかったからといって、危機が広がるとは思えない」と他人事のような意見もあった。
次に、ギリシャ国の産業を調査してみよう。
※6月13日ワシントン支局発の海外金融の記事において、
支局の記者が共同通信社の配信記事をそのままコピーして、自社の原稿に貼り付けた。
記事部分については一部打ち直したが、冒頭の部分で「ワシントン共同」という記述を残したまま配信した。
時事通信社は6月30日付けで他社記事コピー問題の責任を取って社長が退任。
「他社の記事をコピーし張り付けることは、それ自体、記者として許されず、
報道機関としての信用を大きく失墜させたとした」と、極めて遺憾」とした。
「ご迷惑をかけた共同通信社をはじめ、配信先各社、読者の皆さまにおわび申し上げる」と謝罪し、
「報道機関のトップとして監督責任を明確にし、信頼回復の第一歩としたい」と自らの辞任について説明した。
SCG GROUP社は、報道機関(記者)ではないが、このような問題に対しても
著作権の適用除外「時事問題に関する論説の転載等」の範囲内で
これからも記事の配信に気を付ける所存でございます。、